MBAが会社を滅ぼす
読み終わった。読むのにちょっとてこずったけど、おもしろかった。レポート書いたあとでよかった、まじで。(笑)
Information Design?!: MANAGERS NOT MBAs
第一部は、ミンツバーグによる、現状のMBAの教育に対する辛辣な批判が続く。主に、20代の若い学生を対象とする「従来型のMBA」が批判の対象になっていて、ハーバード、スタンフォード、ウォートンなどの固有名詞をあげて‘斬りまくっ’ている(^^; (MBAを愛している人は読まない方がいいかも。)第二部は、「マネージャーを育てるためのマネジメント教育」についての具体的な提案と、その実践例であるIMPMの詳細な説明が書かれている。
第一部の批判については、日本の社会人向けのMBAがこれにすべて当てはまるとは思えないけれど、4月以来の‘不思議な感じ’や‘腑に落ちなさ’の理由のいくつかがハッキリしたのも確か。良い悪いではなく「そういうことなのか」とすこし理解がすすむ。
第二部のマネジメント教育については、その専門家でないので内容の是非は論評できないけれど、「実践家を育てる教育プログラム」の話として読んでみると、なかなかおもしろかった。深いです、この教育。
本書の中で、とても興味深かったところは、「マネジメント教育におけるデザインのコンピテンシー」(P329)で、ハーバート・サイモンの「システムの科学」をとりあげ、マネジメントの世界でも「(人工物の科学の中核を為す)デザイン」の役割が重要であり真剣に取り組むべきと述べている点。・・・もう1回読み直すかなー(^^;>「システムの科学」
もうひとつ、IMPMの教育プログラムの中で「省察(reflection)」が多用されている点。これはもちろんDonald Schonの言うreflectionのこと。参加者は教育プログラムの中で毎日「朝の省察」を行い、ひとつのモジュールが終わると「リフレクション・ぺーパー(省察レポート)」(P399)を書く、など、省察が何度も行なわれる。これは、理論と実務の世界を結びつけるために有効であるという。・・・もっとちゃんと読むかな?>Schon 「専門家の知恵―反省的実践家は行為しながら考える」この本、難しいんだよな。(^^;
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