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ファインダビリティ

以前手にした時には取っ付きにくい感じがして、しばらく放置してあった本(^^;に再チャレンジし読了。Webや検索の今と将来について示唆に富む内容が非常に多く、なぜ初めに手にした時にちゃんと読まなかったかと、少し反省。
アンビエント・ファインダビリティ―ウェブ、検索、そしてコミュニケーションをめぐる旅

1章 遺失物取扱所
2章 経路探索小史
3章 情報とのインタラクション
4章 錯綜する世界
5章 プッシュとプル
6章 ソシオセマンティックウェブ
7章 啓示による意思決定

著者は、「アンビエント・ファインダビリティーはコンピュータの問題というより、人間と情報の間の複雑なインタラクションに関わる問題である」(本書p17)と指摘する。
また、2章「経路探索小史」は、自然環境でのアリやウミガメの探索行動から、人間の都市におけるナビゲーション、そしてWebまで、「経路探索」について広範に考察していて非常に興味深い。

3章は「情報とのインタラクション」がテーマである。
"Human Information Interaction"(HII:人間と情報の相互作用・Nahum Gershonによる)の議論では、HCIの視点をさらに拡張しつつ、「主眼点は、インタフェースから情報そのものへと移行する。」と指摘している。「情報採餌」という概念もかなりおもしろい。(それぞれ、参考文献をたどって読まないと、ちゃんと理解できないけど。)

4章は、検索における「錯綜」について述べている。

5章では(webの)「ユーザ・エクスペリエンス」を、「役に立つこと(Useful)」「使いやすいこと(Usable)」「望ましいこと(Desirable)」「探しやすいこと(Findable)」「アクセスしやすいこと(Accessible)」「信頼に値すること(Credible)」「価値を生み出せること(Valuable)」の7つの要素(ハニカム構造)にまとめている。

6章と7章は、タクソノミー、オントロジー、グラフィティー理論など、おもしろそうなんだけどいまひとつ理解しきれず。。。ちょっと難しい。巻末の篠原さんの解説を読んで、重要性だけは理解。(^^;

・・・webの「デザイン」が、それ以前のいわゆる「インタフェース・デザイン」とどのように違うのかを、「ファインダビリティー」をキーワードとして明確に理解することができて、かなり勉強になりました。いい本でした。(^^)

Information Design?!: アンビエント・ファインダビリティ

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コメント

「アンビエント・ファインダビリティ」は楽しく読みましたが、同じ著者の「web情報アーキテクチャ」のほうが数段内容が濃かったように思います。

だいぶ昔にGD科卒業してwebの仕事してる者です。学生当時は情報デザイン学科はありませんでしたが、面白そうな学科ですね。

どんな授業をしているのか興味あります。
「web情報アーキテクチャ」は教科書のようになってるんでしょうか?

投稿: fuku | 2006.09.19 11:17

fukuさん、コメントありがとうございます。「web情報アーキテクチャ」も気になってはいるのですが、未読です。ぜひ読んでみようと思います。(^^)
情報デザイン学科は9年前に八王子にできた学科で、2つのコースがあります。情報芸術コースはいわゆるメディアアートを専門にしていて、情報デザインコース(私のいる方)は、目に見えない「情報」に形を与えるというコンセプトのもと、かなり幅広い分野を手掛けています。
今年度の前期に、私と2名の外部講師で担当した「webサイト」の授業内容や学生作品を、左の「多摩美・授業」リンクの「【完成・作品公開中】webサイト2006」で公開しています。ぜひご覧ください。

投稿: よしはし | 2006.09.19 22:07

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