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2006.09.03

孤独と不安のレッスン

Kodoku_fuan孤独と不安のレッスン−よりよい人生を送るために

著者は、演出家・劇作家の鴻上尚史氏。「本当の孤独」と「前向きの不安」を友とする生き方を説いている。いい本です。

「ニセモノの孤独を知る」
「考えること」と「悩むこと」を区別する
「根拠がない」から始めよう
分かり合えなくて当り前だと思うこと 他

「僕は早稲田大学で演劇を教えていたのですが、
『私は卒業したら俳優になりたいんですけど、やっていけるかどうか自信がありません。どうしたら自信がつきますか?』と、よく質問されました。僕は、
『自信がないとやれないんなら、一生、やれないなあ。』と返しました。厳しい言い方に聞こえますが、こうとしか答えようがないのです。
根拠のないものに、根拠を求めないと安心できない人は、どんなになっても不安に苦しめられるからです。」(本書より引用)

・・・デザイナーもまったく同じ。自信が持てるまでじっと待っていたら、いつまでも何もできない。たぶん。

最近、本屋でこういう本を手に取ることが多い。自分のためというよりも、まわりにいる若い学生の顔を思い浮かべながら。

表現する実力はあるのに、自信なさげで、不安そうで、せっかくのチャンスに踏み出せない、やりたくても手を上げられない。自分から率先して行動には移さず、まず周囲の様子をじっとうかがっている。。。ここ数年、そういう場面を見かけたり感じたりすることが明らかに多くなった。やらせればできるから実力はたぶんある。でも、不安と折り合いをつけずにやるので、それが躊躇となってデザインや仕事の細部に出てしまう。

新しいことに向かう時に不安は付き物だし、そもそも創造というのは孤独なしごとだから、(孤独や不安で)「自分から手を上げられない」っていうのは、デザイナーを目指す人としてはけっこう致命的なのです。

本書では、不安と孤独は、自分と他者とのコミュニケーションの問題でもあると言っている。コミュニケーションが下手で損している学生も少なくない。コミュニケーションの力が弱いデザイナーっていうのも、社会に出るとかなりツライと思うんだけど。

(孤独と不安を友にするために)必要なのは「レッスン」ですかね。。。授業じゃ教えないけど、ひとりで「卒制」に取り組む頃になると、身に滲みる人もいるんじゃないかと。。。

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