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経済成長は、もういらない

Iranai経済成長は、もういらない ゼロ成長でも幸せな国

著者は、立命館大学経営学部 教授の佐藤典司氏。

著者は、戦後の日本が「経済成長」と引き換えに捨ててしまったものとして、「文化」「自然」「美」「時間」の4つを挙げ、社会の価値のありようやこれからの日本の進むべき道について述べている。
「経済成長を前提とする社会」とは何なのか、ということについての問題提起の書である。

電通を経て、現在はデザインマネジメントや、マーケティングを専門分野とする佐藤氏が、このような主張をされることに、大きな意味があると感じる。また、立命館大学がある「京都という土地」の持つ懐の深い文化や、美意識へもたびたび言及していて、なかなか興味深い。

成長や競争を前提としているマーケティング論や戦略論などとはまったく違う「価値観」で語られているので、これを新鮮だと感じるか、はたまた理想論と映るか、意見が分かれるところだろう。二者択一ではないにせよ、「お金」と「文化」とのあいだの優先順位が問われている気がする。

立命館大学経営学部

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