コウサ展を見る
午後から科学未来館へ。(実は未来館へ行くのは初めて)
会場には卒業制作、卒業研究と、先日の「情報の積み木」展の作品とが並んでいた。いつものように、説明の学生さんが作品ごとにちゃんと付いていて、声をかけるとすぐに説明が聞ける。これは良いですね。(^^)
卒業制作のうち、「借景」から着想を得た作品に興味を持った。Flickrに蓄積された画像と、別の文字情報とを画面上で重ね合わせて、さらにそれらを変化させながら表示することで‘借景の世界観’を表す、というのが作品の構想になっている。
残念ながら突然のネットワークの不調のためにイメージ画面しか見ることができず、コンセプトに関わる抽象的な議論しかできなかったが、着想はおもしろいと思った。銀閣寺で自ら体験した「細く開けた障子の間から見る庭の変化」が、着想のきっかけだったそうだ。(もちろん、その部屋は借景の手法を用いて、そう見えるように意図的に部屋が作られている。)
他に、離れて住む家族がお互いの「水」の使用状況を視覚的に「見てわかる」ような端末の提案モデルもあった。(コンセプトモデルに近く、実装は検討されていない。)家族が協力して水を上手に節約することができると、その端末に埋まったプランターで‘植物(バーチャルではなく本物)’が育っていく、という仕組みをモデル化していた。実装まで考えるともっと面白くなりそうだった。
前回、「情報の積み木」展で、作品にコメントした学生さんのひとりが僕を覚えていて、「あれから修正したので見てください」と声をかけてくれた。また色々とコメントしてしまったけれど(笑・スイマセン言いたい放題で)、作品のレベルが一段階上がっているので、議論する内容のレベルもおのずと深くなってくる。こういう‘向上心’や‘執着心’や‘熱意’がいつか実を結ぶのだと思います(^^)。
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コメント
遠いところご来場ありがとうございました。
借景も節水も、企画まではなかなかよかったんですが、ちゃんと作り上げる力はまだまだ足りなかったようです。
質を上げるために、地道に熱意を積み上げていきたいものです。
投稿: kamihira | 2007.02.05 19:40