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千葉大の卒展を見る

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原宿から急いで三軒茶屋へ向かい、千葉大の卒展「意匠展」へ。

母校なのでついつい辛口評価になるのは御容赦いただくとして、見に行く前は正直なところあまり期待していなかった。(昨年、数年ぶりに見た卒展があまりにも‘むかしと同じだった’から。)でも、今年は見に行って良かった。(…きめつけたのをちょっと反省。(^^;)

「デザイン工学総合プロジェクト」という新しい取り組み('99年度に開設・卒制に相当)が、たいへん興味深い成果を展示していた。
デザインの9つの研究室(研究分野)から15名の学生と6名の教員が参加して行なわれ、多面的な視点からの取り組みが行なわれる。プロジェクトのメインテーマは「ユニバーサルデザイン(UD)」で、「UDを出発点とした独自のデザインの考え方を提案し、それに基づいたデザイン提案を行なうこと」(カタログより)を目的としている。

今年度このプロジェクトで取り組んだのは、いわゆる‘ユーザー参加型デザイン’である。千葉大の他学部・他学科の学生や地域住民、生涯学習グループ、専門家などのメンバーで構成した「デザインをする会」が、「安全・安心」「つながり」「モラル」をテーマとして「デザイン活動」を行い、様々な提案を行なっていた。「会」の開催は、約5ヶ月間に50回にも及んだそうだ。会場には、その成果として20件の具体的なデザイン提案が並んでいた。

実は、僕自身がいちばん興味を持ったのは、最終成果(デザイン提案)よりも、その「プロセス」だった。デザイン教育を受けていないひとたちが、調査や発想、アイデアの展開、まとめ、表現などのいわゆる‘デザイン・プロセス’を進めるために、様々な記述フォーマットやまとめの方法などが学生たちによって「デザイン」され、その実践の一部も合わせて展示されていた。(おそらくは、会を進行するためのファシリテーションもデザインされているはず。)

時間が限られていたのと、プロセスの詳細資料が(その場には)なかったので、詳しいところまで把握できなかったが、ぜひ一度ゆっくり話を聞かせて欲しいと学生さん※に名刺を渡して、会場をあとにした。
※大学院に進学するそうです。お名前を聞き忘れてしまった(^^;.

・・・やるじゃないか千葉大。がんばれ後輩たち。(^^)

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