ヒトデとクモ
著者が「ヒトデ型」と名付けた分権型の組織は明確なリーダーを持たず、環境に応じて簡単に変化する。リーダーを頂点としてヒエラルキーを形成する「(クモ型の)組織」が当たり前だと思っている人にとっては、ヒトデ型は、それを組織と呼ぶことすらためらわれるだろう。
ヒトデ型組織では権限が各所に分散するため、従来の(クモ型組織向けの)マネジメントスタイルは役に立たない。また、著者は、どちらかが一方的に優れているのではなく、双方の利点を生かした点でバランスを取る「スイートスポット」を見出すことが重要だと説いている。
興味深かったのは、「ヒトデ型のシステムは、創造的か、破壊的か、革新的か、あるいはクレイジーなアイデアを育むのに最適だ。」(第9章 新しい世界へ/ルール3:無秩序の力)という点。デザイナーの組織は「ヒトデ型」だろうか?だとしたら、どんなマネジメントが適しているのだろうか?
ちなみに、原題は“The Starfish and The Spider - The Unstoppable Power of Leaderless organizations”です。ヒトデの方が強いとか、勝つとか負けるとかは言っていません。(^^;
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