20歳のときに知っておきたかったこと
「20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学 集中講義」,ティナ・シーリグ・著,高遠裕子・訳
「いま、手元に5ドルあります。2時間でできるだけ増やせと言われたら、みなさんはどうしますか?」
−−−本書の冒頭で紹介されるこの課題は、スタンフォード大学で実際に学生に出された課題だそうです。
常識を疑い、新しいことや人とちがう何かを生み出すための「講義」が、10章にわたって開講されています。本書で紹介されるいくつかの‘課題’は、解くためには創造性を発揮せざるを得ないものばかりで、デザインの「モノをつくる」課題とはひと味違った‘創造的な教育’に、とても興味を持ちました。
著者のティナ・シーリグ (Tina Seelig)は、スタンフォード大学工学部のアントレプレナー・センター、スタンフォード・テクノロジー・ベンチャー・プログラムのエグゼクティブ・ディレクターという肩書きの持ち主です。そして、D-school(ハッソ・プラットナー・デザイン研究所)では、アントレプレナーシップとイノベーションの講座を担当しているそうです。
MS&E - Personnel Profile|Tina L. Seelig
Stanford Institute of Design | d.school | Tina Seelig
‘アントレプレナー(起業家)を育てるための講義’として読めば、オリジナルであること、クリエイティブであること、を説き続け、いつも前向きで向上することを指向する著者の言葉は、起業を志す学生の心に強く訴えるものでしょう。
・・・創造性という点で共感する部分はもちろん多いのですが、‘スーパー・ポジティブ’な言葉を聞き(読み)続けていると、‘農耕民族の日本人’(本書「解説」を参照※)である私は、途中でちょっと‘疲れて’しまい、講義を休み(サボり)たくなりました。(^^;
「ほどほどに」っていうのじゃダメ?...なんでしょうね、きっと(苦笑)。
※解説:「異質なこと」をする能力 三ツ松 新(イノヴェティカ・コンサルティング 代表)
innovetica - イノベーションコンサルティングのイノヴェティカ
三ツ松新'sブログ
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