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2010.05.31

ポジティブ病の国、アメリカ

「ポジティブ病の国、アメリカ」,バーバラ・エレンライク・著

 
著者は、いわゆる「ポジティブ・シンキング」について疑問を呈する。−ほんとうにポジティブでいさえすれば幸せになれるのか?−と。著者自身の乳がん治療の経験にもとづくポジティブ・シンキングに対する批判は痛烈である(第1章 微笑みで死を遠ざける?−がんの前向きなとらえ方)。

以前このブログで紹介した「ポジティブ・サイコロジー」のセリグマン教授も、著者の批判の対象になっている(第6章 ポジティブ心理学−幸せの科学)。以前、ポジティブ・サイコロジーを紹介した記事で‘怪しげなポジティブ・シンキングとは別のようだ’という主旨のこと書いたが、本書の著者に言わせれば「どちらも大差ない」ということのようだ。(^^;(たしかに...)

記事でポジティブサイコロジーの本を何冊か紹介したあと、そのうちの1冊「HAPPIER」を読み進めるうちに、ちょっと違和感を感じて途中から飛ばし読みになった。「幸せの目標設定をしましょう」などの‘課題’が、なんだか息苦しくて自分には向いてないなぁと思ったのが熟読できなかった理由(いちおう最後まで読んだけど)。

いまとなれば、本書の著者の言い分の方が、自分にとっては読んで素直に同意できる感じ。

NAKAHARA-LAB.NET 経由。)

過去記事:ポジティブ・サイコロジー: Knowledge Design Lab. −知識デザイン研究所

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書評を見つけました。

「ポジティブシンキング」という病 (1,2) PRESIDENT - プレジデント
http://www.president.co.jp/pre/special/aiai/2126/article/1/?tx_ttnews%5BbackPid%5D=13

http://www.president.co.jp/pre/special/aiai/2126/article/2/?tx_ttnews%5BbackPid%5D=13

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