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2010.12.06

ビジネスのためのデザイン思考

ビジネスのためのデザイン思考,紺野登・著


「デザインの対象や領域はもはやモノだけでなく、サービスやそのイノベーションに、そしてビジネスモデルにまで広がっています。私たちは見えないものをデザインの対象とする『知識デザイン』の世紀にいます。」(本書より)

著者のデザインを「経営の知」としてとらえる視点は、流行りに乗っただけの‘デザイン思考’本とは一線を画すものです。表紙に書かれた英文(タイトル)は“Innovate by Design-based Management”、これが本書の立場をよく表しているかもしれません。

‘PART II デザイン経営の知的方法論’では、様々なデザインの方法論が紹介されています。デザイン分野でなじみのものからビジネス分野ならではのものまで様々です。

書籍 ビジネスのためのデザイン思考 | 東洋経済オンライン

KIRO/knowledgeinnovation.org

目次:

【PART I 知のデザインの世紀】
 第1章 知識デザインとデザイン思考
 第2章 産業社会の知となったデザイン
 第3章 イノベーションを生むデザイン・マインド
【PART II デザイン経営の知的方法論】
 第4章 コンセプトをデザインする(質的データのデザインの方法論)
 第5章 ビジネスモデルをデザインする(関係性のデザインの方法論)
 第6章 シナリオをデザインする(時間・空間のデザインの方法論)
さいごに-「場」のデザイン


本書では詳細に解説されていない‘方法論’があります。それは「描く(絵を描く)」こと。上手に絵を描くという職能的な能力としてではなく、表現する(かたちにする)ための基礎的なスキルとしての‘描くこと’は、デザイン思考には不可欠なものです。(まぁ、これを方法‘論’と言っていいのかどうかわかりませんが)

ここは美大のノウハウの出番かなと(勝手に)思ってみたり。絵を描くことを職業にする場合を除けば「描く」ということは決して特殊な能力(^^; ではありませんから、しかるべき時間と訓練をすれば学ぶことができます。(誰でも簡単に、とは言えません。特殊ではないけれど専門的なスキルだから、それは無理。)

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コメント

検索をしていたらこちらにたどり着きました。

私、恥ずかしながら「経営情報デザイナー」と名乗って、デザインとビジネスを結びつける取り組みをしています。

多摩美の情報デザイン、知識デザインの取組みはもちろん昔から注目していましたが、あまり探求できていませんでした。

これからより関心を持って学ばせていただきたいと思っています。

ゆるやかによろしくお願いいたします。

松岡さま

コメントありがとうございます。
年明けに学内で成果展(1〜3年次)を行ないます。お時間がありましたらお越しください。(どなたでもご覧いただけます。)

http://akyoshi.cocolog-nifty.com/knowledge_design/2010/12/post-410b.html

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