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2011.02.14

選択の科学 / The Art of Choosing

選択の科学
コロンビア大学ビジネススクール特別講義
シーナ・アイエンガー 著


やっと読了。左が日本語版、右の原書(英語)のタイトルは“The Art of Choosing”

著者は、様々な「選択」について、事例や議論を示しつつそのメカニズムを解き明かしていきます。
たとえば、‘ジャムの研究’では、少ない種類のジャムを並べたときの方がたくさんの種類を並べたときより売り上げが「伸びた」という実験結果を示します。(第6講 豊富な選択肢は必ずしも利益にならない)
また、‘回復の見込みがない息子の延命治療を中止する’という「選択」場面を仮定し、医師が一方的に決める、情報が開示されたうえで自分が延命中止を選ぶ、医師の判断と助言で延命中止を自分が選ぶなどの条件で、それぞれの選択が我々にもたらす影響を考えていきます。(第7講 選択の代償)

いままさに「選択」の岐路に立っている3年生の就活の様子を見るにつけ、本書の内容に納得したり、学生の行動が腑に落ちたり落ちなかったり、指導についていろいろ考えされられたり。−もちろん、そんなにかんたんに「選択」についての答えは持てないけれど。

『選択の科学』(シーナ・アイエンガー・著, 櫻井祐子・訳) | 単行本 | 書籍情報 | 文藝春秋

「つまり、選択は人生を切りひらく力になる。わたしたちは選択を行い、そして選択自身がわたしたちを形作る。
科学の力を借りて巧みに選択を行うこともできるが、それでも選択が本質的に芸術であることに変わりはない。
選択の力を最大限に活用するには、その不確実性と矛盾を受けいれなくてはならないのだ。」(最終講 選択と偶然と運命の三元連立方程式)

「選択が本質的に芸術である」−英文のタイトルはおそらくここから来ているのでしょう。“The Art of Choosing”−深みのあるいいタイトルだと思います。(^^)

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