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サービス・イノベーションの理論と方法(追記 2012.10.7)

「サービス・イノベーションの理論と方法」,近藤隆雄明治大学経営大学院教授)著

サービス研究のレビューからサービス・イノベーションと組織学習、サービス・イノベーションの方法など最新の研究まで、近藤先生のサービス研究の集大成ともいえる一冊です。
(ひとまず紹介,追記予定)

公益財団法人日本生産性本部 - サービス・イノベーションの理論と方法

関連記事:
4年ゼミの輪読「サービス・マネジメント入門」: Knowledge Design Lab.
(2012.8.31投稿)

--以下追記 2012.10.7

パート1 サービスの理論(第1〜3章)では、これまでのサービス研究がレビューされており、「サービス」という領域や概念の理解に役立ちます。サービスを正しく理解するために押さえておきたい知識です。

本書で述べられている「サービス・デザイン」「サービス・イノベーション」は、(同じ語でも)最近、デザインの領域で話題になっているものとは、問題として取り上げていることやアプローチのしかたがかなり違います。

人や組織がサービスにイノベーションをもたらすという視点から、組織学習が重視されており、サービス・ドミナント・ロジックの観点からの考察もおこなわれています。「サービスそのもののイノベーション」という点ではやはり近藤先生の立場が本流でしょう。第9章 サービス・デザインでは、STSアプローチというサービス生産システムの効果性や効率性を高める新しい方法が提案されています。

本書を読むと、多摩美の情報デザインで取り組んでいる「サービス・デザイン」は、サービスそのもののデザインには手が届いていないのではないか、と感じます。いま行っているのは「顧客の経験価値に焦点を当てた新しいサービスの企画とプロトタイプの提示」「顧客を中心にした経験のデザイン」ということであって、提供者側のサービスを創造するしくみにはまだ踏み込んでいないのですね。

また、サービスの仕掛けやサービスの一部を担う人工物をかたちづくることにどうしてもこだわってしまうのは、「デザイン」という領域のもつ宿命なのか、美大という枠組みの所以なのか、あるいは、まだこれまでの‘グッズ・ドミナントな’デザインから離れられないためなのか、、、もう少し考察が必要です。


従業員のふるまいや組織としてのポテンシャルのようなものを扱うには、本書での指摘の通り組織学習やマネジメントの知見が不可欠ですが、これらはこれまでデザイン(の教育)とは無縁のものでした。これからもそうなのかどうかは、いまはわかりませんけど。

「サービス・デザイン」の旅はつづく。。。

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