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2014.04.09

情報デザインの15年、そして16年目へ

1998年に新設された情報デザイン学科は、2013年度末で丸15年がたちました。新設した当時は紛れもなく異端であり、「なんだかわからない」と多くの人に言われ、なかなか理解が得られない時代が数年続きました。今では、そんな時代がウソのように、まるで昔からずっとあった分野であるかのように、「情報デザイン」が様々な文脈で語られ、教えられています。

2014年4月の本学上野毛キャンパスの「統合デザイン学科」開設によって、「多摩美でいちばん新しいデザイン学科」という長らく使ってきたコピーは新学科に譲ることとなりました。15年を経て「新しい」をセールストークにする時代は終わったということかもしれません。

「見えない『情報』にかたちを与えること」−それが僕らが創設からいままで15年やってきた「情報デザイン」でした。(...とはいえ、設置した当時は明解に言葉にできず、やりながら次第に自覚できるようになったというのが正直なところですが。)

プログラミング、インフォグラフィクス、インタラクションデザイン、ウェブデザイン、フィジカルコンピューティング、HCD、UIデザイン、UXデザイン、デザイン思考、サービスデザイン…などなど、情報デザインで扱う要素や対象は多々ありますが、どれか「ひとつ」が情報デザインというわけではありません。
少なくとも多摩美では、数ある分野のどれかひとつだけを指さして「情報デザイン」と呼んだことはありませんし、これからも呼ばないでしょう。そして、扱う対象はこれからも時代によって変わっていくはずです。

いま世の中では、いろいろな分野の人々が様々に「デザイン」を語ります。まっとうなものから怪しげなものまで玉石混交です。そんな時代の中で、ブランドや効能書きではなく、ホンモノのオリジナリティやクリエイティビティが問われる時代になっていくのだと思います。
「デザイン」を知識として知っている、単にデザインしている、ということが重要なのではなく、何を創造(create)しているのか? 新しい何かを生み出せているのか? ということが問われる時代ですね。

新しいと言えなくなった(言わなくなった)「情報デザイン」はこれからどこへ向かうのでしょう?
みんながよく知っているものとしてこのまま世の中に馴染んでゆくのか、異端と言われるような怪しい光を発し続けることができるのか。
次の変化を見通すことは難しいとしても、少しだけ先取りして自ら変わることができるかどうか。

教える側には次の世代のカリキュラムを構想する思考と、それを着実に実践する能力とスキルが求められ、学ぶ側には先の見えない領域に挑戦する気概が必要です。どちらが欠けても、新しい分野は切り拓かれていかないのだと思います。もし変化が止まることがあればそこが情報デザインの終着点(終り)、そんな気もしています。

16年目の春に。

(個人の意見であり、大学や学科を代表する考えではありません。)

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10年目にはこんな記事を書いていました。
情報デザインの10年。そして: Information Design?!(更新終了...新blogに移行)

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